当時42歳だった私。
バツイチで子どももいて、毎日が必死でした。
ある日、腰痛がひどくなり仕事にも差し支えるようになったので、お金はないけど自分の体を優先しようと、ある整体のチェーン店に行きました。
手の空いてる人が施術するので行くたびに担当者が変わり、その誰の施術でも良くならない。触られるだけで悲鳴をあげていました。そんなときに彼の施術を受けました。
もともと肩凝りや腰痛があったので、あちこちの接骨院、整体、整形外科に行ったことがある私でしたが、彼の施術は今まで体験したものとは違いました。
ギュウギュウ押したりしない、さするような優しい施術。それでは良くならないかと言えばその逆で、身体がとても軽くなりました。
それからは毎週そのお店に行き、彼を指名しました。
どうにも辛かった腰痛も、少しずつですが和らいでいったように感じました。
彼とは施術をしながら話をしているとどうやら霊感のようなものがあって、不思議な体験をたくさんしている、と話してくれました。
どこどこにある温泉やあそこの小高い山は、だれも知らないけどパワースポットなんです、とかあなたの前世はいつの時代のこんな人です、私はわかるんです、と。
普通なら「あぁそうなんだー笑」で済ませる話ですが、彼の施術は本当に特別で、こんな施術ができるなら話も本当かもしれないと思うようになっていきました。
そのうち彼は、私や他の指名してくれていたお客様に声をかけてお店を辞めて独立しました。
新しいお店は小さなかわいらしいお店で、店内は手作り感あふれるものが多く、私は時間がなくて間に合わせなのかなと思っていました。
独立してからの予約は、お店用の携帯電話に連絡していました。
施術中は電話は繋がらないからと、ショートメールでやり取りしていました。
お客様が口コミで増えたとかで予約がだんだん取りにくくなり、2、3ヵ月先の予約を取るようになっていきました。
それでもたまに連絡するのを忘れてあわててメールすると、あなたのいつもの時間は空けてあります、と言われて嬉しかったことを覚えています。
施術はいつでも優しく、腰痛はすっかり良くなり、全身を触る仕事なので当然身体の肉付きもわかるので「スタイルいいですね、当店のお客様の中でも最高に素晴らしい」とベタ褒め。
前のお店は広い店舗でしたが、独立してからは小さな店内には彼とお客だけなります。
私は彼の施術を絶賛していました。彼から褒められれば気持ちが浮かれてしまうのもしかたなかったように思います。私と彼が男女の仲になるのには独立してから数ヶ月ほどしかかかりませんでした。
その後、彼は怪しいグッズを販売し始めました。
体調が良くなる、風邪を引かない、精神的にも肉体的にもいいことずくめだと…。
だれがどう見ても胡散臭い。でも洗脳されているような状態だった私は、あれもこれも購入しました。
彼が言うんだから本物なんだ、と。
でもそれはいつまでもは続きません。お金もそうですが、彼の話に辻褄が合わないことが多すぎて、私も信じなくなっていたし、それが顔に出ていたんだと思います。
あなたの家族はこうで、今後こうなる。
あなたはこんな性格だからこうしないと、というのがまるっきり外れていたりすれば、信じられなくもなるものです。
もちろんグッズも、当然なんの効果もありません。
そしてある日いきなりLINEで出禁を宣言され、予約もキャンセルしておくと連絡がきました。
そして、ブロックされてそれっきりです。

今思えば、整体師をしながらの副業だったんだと思います。
グッズを売るのもそうですが、クラウドソーシングも施術の合間にしていたと思います。
店内の素朴な装飾は、単にお金をかけられなかったんだと思います。
どれが副業だったのかもよくわかりませんが。

今言えることは、過去や未来のことが見える人なんていない。
宇宙のパワーを秘めたグッズをつくれる人間なんていない。
男は性欲の塊。

ってことです。

Post Author: amalhqtr